現在の位置

令和2年度施政方針

1.はじめに

 本日、3月町議会の開会を迎え、令和2年度当初予算案並びに諸議案のご審議をお願いするにあたり、町政運営に関する私の所信の一端と施策の方針を申し述べ、議員各位並びに住民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 

  私は、昨年11月、多くの住民の皆さまから2期目の負託をいただきました。初心を忘れることなく、議員各位並びに住民の皆さまとともに、田尻町の更なる発展に向け、全力で取り組んでまいる所存であります。

 就任以来「たじり8000人の大家族」をスローガンに「住んで良かった」、「住んでみたい」と感じていただけるまちづくりに全力で取り組んでまいりました。その結果として、泉南地域では唯一人口が増加している自治体となっており、様々な施策の成果の表れであると考えております。

 

  2期目の町政運営につきましても、引き続き「たじり8000人の大家族」をまちづくりの基本コンセプトとして、これまで取り組んできた「町民税10%減税」、「三世代同居・近居助成」、「転入・定住促進助成」を引き続き実施するとともに、新たに「人生100年時代の到来を見据えた健康で充実した生活を送ることができる取り組み」、「災害などに強く安心して暮らせるための取り組み」、「郷土愛を育み将来の田尻町を担う子どもたちを育てるための学校教育の充実と社会教育への取り組み」を重点施策として取り組んでまいります。また、こうした施策は、国連が掲げるSDGs(持続可能な開発目標)の理念とも共通するものであり、SDGsがめざす17の目標を町政運営に取り入れ、130年の歴史に刻まれた我がまち田尻に誇りをもって、みどりあふれる文化のかおり高いまちづくりを進め、小さいながらもオンリーワンのまちをめざしてまいります。

 

 

2.重点取組施策

 (1)「人生100年時代 健康なまちづくりへの取り組み」

 本格的な人生100年時代の到来を見据え、住民の皆さまが健康で充実した生活を送るため、健康はもとより、地域とつながり、生きがいを持って暮らすことをいかに支援できるかが大きなテーマとなっています。

 このため、健康づくりとして、令和元年度より毎月20万歩以上の歩行などを目標とした「健康ポイント事業」を開始しました。令和2年度はその取り組みを継続し、たじりっち広場や町内ウォーキングコースを活用した「ウォーキング教室」を定期的に開催してまいります。また、運動する人々が交流できる集いの場「健活カフェ」を開設し、皆さまの健康づくりを応援してまいります。

 次に、高齢者の居場所づくり事業として町内3ヶ所で展開し、好評をいただいている人生大漁サロンに続き、新たにふれ愛センターで介護予防セルフチェック講座を開始し個別指導を導入するなど、各講座を相互に連携して、より効果的な介護予防を進めていく体制を構築してまいります。

 また、泉佐野市健康増進センターのスポーツ施設利用料金の助成事業を新たに実施し、高齢者の健康づくり・介護予防のメニューを拡充して、健康寿命の延伸を図ってまいります。

 さらに、ふれ愛センター2階を活用した多世代向けの健康づくりレッスンにつきましては、より多くの方に継続的に運動していただけるようメニューの拡充を行い、人生100年時代を支える体づくりをサポートすることにより、若い世代から高齢者まで一人でも多くの方の健康づくりを推進してまいります。

 

(2)「安全・安心なまちづくりへの取り組み」

 南海トラフ巨大地震など現代の住民が経験したことのない大規模な災害の発生が想定されることなどに対し、行政による事前の対策はもとより住民一人ひとりが備え、地域が連携し、安心して暮らせるまちをめざしてまいります。

 昨年も台風第15号や第19号をはじめとする自然災害が全国各地で発生しました。本町においても、近い将来高い確率で発生すると言われている南海トラフ巨大地震などの大災害に対して、被害を小さくし迅速に復興できるよう、国が策定した国土強靭化基本計画等と調和しながら、田尻町国土強靭化地域計画を策定します。さらに、田尻町地域防災計画との整合を図りつつ、様々な分野から災害に強くしなやかなまちとなるよう取り組みを進めてまいります。

 まずは、総合的な防災体制の確立に向け、田尻町緊急物資整備計画に基づく備蓄物資の購入をはじめ、避難所である小学校体育館の空調整備や必要な機材の整備を行います。

 また、防災行政無線機器の更新をはじめ住民の生命を守る緊急情報が確実に伝わるよう、戸別受信機をはじめとする防災関連通信システムのさらなる充実・強化を図ってまいります。

 自主防災組織につきましては、昨年6月、田尻町自主防災会として改めて活動を開始されているところです。今後、自主防災会を中心とした住民自らが、災害から自身の命を守り、地域住民とともに災害に対応していけるよう支援してまいります。そのため、引き続き、防災士資格取得研修をはじめとする各種研修や訓練による防災リーダーの育成に努めます。さらに、本町をはじめ各関係機関と自主防災会が連携を強めつつ、災害時の避難誘導や安否確認、また避難所の運営などの検討や訓練を重ねていくことで、住民を一人も取り残さない防災の実現をめざしてまいります。 

 また、消防団は、一般火災の消火活動はもとより、平常時から自主防災組織との連携や各種訓練の内容を充実させ、大災害時に地域防災力の中核となるよう育成を図ってまいります。

 さらに、近年の気候変動による災害の頻発化・激甚化に対する浸水対策として、吉見片地区雨水整備事業及び大雨による内水氾濫に関する浸水想定区域図作成事業に新たに取り組み、被害の最小化を図り、住民の安全・安心を確かなものにしてまいります。

 消防・救急体制の充実につきましては、泉州南消防組合との連携を維持しつつ、常備消防の一層の充実に努めます。

 

(3)「教育の充実と文化の醸成への取り組み」

 学校教育の更なる充実をめざして、少人数指導の推進及び教育委員会と学校との連携強化を図るため、中学校に隣接する用地に新たな施設整備を行ってまいります。この施設では小中一貫教育に伴う先進的な授業の研究、ICT環境のもと、少人数・習熟度別指導教室の設置及び教育委員会事務局を移転集約いたします。

 また、小学校全学年における35人学級編成の実現に向けた検討及び魅力ある校園所づくりのため、保育所・幼稚園・小学校・中学校がまちに一つしかないという特性を生かした一貫校の設置に向けての検討を進めてまいります。

 文化の醸成につきましては、田尻独自の文化を模索し、創造していくための取り組みを充実させるなど新たな文化の発展に努めるとともに、総合的な文化施設の整備検討を進め、幅広い文化活動の展開に努めてまいります。

 田尻歴史館につきましては、普段見る機会が少ない文化財保存修理工事の現場公開事業を実施し、再オープンに向けた機運の醸成を図ってまいります。

 こうした施策を一歩一歩確実に推し進めるため、令和2年度より教育委員会に教育文化推進プロジェクト・チームを設置するなど、体制の強化を図ります。

 

  以上を踏まえて編成いたしました令和2年度の当初予算規模は、

 一般会計 49億   400万円

 特別会計 25億 9,587万円

 合  計 74億 9,987万円 でございます。

 

  以下、主要な施策について、その概要を申し上げます。

3.主要施策

(次世代育成)

 令和元年度に策定した「第2期田尻町子ども・子育て支援事業計画」に基づき、今後5年間において地域の様々な子ども・子育て支援のニーズを踏まえつつ、子ども施策を総合的かつ計画的に進め、健やかな子どもの成長を育む環境づくりを行うとともに、引き続き諸課題の解決に取り組んでまいります。

 また、全国的に児童虐待に係る相談対応件数は依然として増加傾向にあり、本町も例外ではありません。児童虐待の根絶に向け、街頭啓発や広報啓発を積極的に行ってまいります。併せて、児童虐待の対応に当たる職員や子どもが所属する機関の職員に向けた研修をより一層充実させてまいります。

 保育所・幼稚園の職員体制につきましては、令和元年度より国の制度として本格実施された幼児教育無償化により、今後さらに保育士不足が見込まれます。保育に必要な人材確保のための処遇改善や、ICT環境の更なる有効活用による保育士の業務負担軽減を図るなど、保育人材確保のための対策を進め、引き続き安心して子どもを預けることができる環境づくりに取り組んでまいります。

 

(学校教育)

 国際理解教育では、子どもたちが田尻町ならではの特色ある教育活動の中で、様々な出会いと体験から、郷土や自分自身を見つめ直し、多様な価値観を認めることで、互いの良さを尊重することのできる人材の育成をめざして、引き続き保育所・幼稚園・小学校・中学校の国際理解教育、英語教育の更なる充実に取り組んでまいります。

 令和2年度も外国人英語指導助手と小学校英語専科教員の配置、ICT環境の整備と支援により、小学校英語の教科化を含む新学習指導要領の円滑な実施と保育所・幼稚園・小学校・中学校のそれぞれの段階に応じた系統的な国際理解教育の推進に努めてまいります。

 さらに、良好な教育環境を維持するため、小学校・中学校の各体育館及び給食場の機能性の向上を図るための空調設備の新設、小学校の教室等の空調設備更新工事を行うとともに、今後も学校施設の計画的な整備を進めてまいります。

 

(生涯学習)

 総合的な文化施設の整備に当たっては、子どもからお年寄りまで多様な方々にご利用いただける環境を構築し、文化的活動を通じた交流から生まれる新たな出会いがもたらす地域コミュニティの活性化をめざしてまいります。併せて、住民の皆さまの文化的活動に根差した暮らしに息づく文化の醸成へとつながるよう基本構想・基本計画の策定を進めてまいります。

 また、地域づくり人材の発掘や地域活動の活性化をめざして実施してまいりました「還暦のつどい」につきましては、ご出席された方々の交流がより深められるよう内容を見直すとともに、名称も若々しさと活力をイメージした「青葉のつどい」と改め、新たに実施してまいります。

 さらに、公民館事業としても三世代がともに参加できる体験型の講座を実施し、ともに遊び、交流を図りながら地域文化活動の活性化につなげてまいります。

 

(高齢社会・障害福祉)

 高齢福祉につきましては、第7期(平成30年度~令和2年度)高齢者福祉計画及び介護保険事業計画に基づいて、地域包括支援センターの強化を図っており、令和2年度から高齢福祉・障害福祉両方の相談ができる総合相談窓口を設置します。世帯が抱える問題や課題が多様化・複合化する中、各分野だけでは解決できない困難ケースに対応してまいります。

 また、平成30年度から実施している在宅医療・介護連携推進事業において、泉佐野泉南医師会と共働し切れ目のない医療と介護の関係者間の連携強化を図り、地域包括ケアシステムの構築を引き続き進めてまいります。

 介護保険につきましては、令和2年度が第8期(令和3年度~5年度)事業計画策定の年となっております。計画策定に当たっては、地域や高齢者の課題等を的確に把握するため、高齢者実態調査を実施し、高齢者の生活状態に合った介護(予防)サービスを提供できるよう努めてまいります。

 

(人権尊重)

 人権を取り巻く環境は、これまでの人権課題に加え、インターネットやヘイトスピーチによる人権侵害など、新たな課題が生じています。そのような中、国においては「障害者差別解消法」・「ヘイトスピーチ解消法」・「部落差別解消推進法」が、大阪府においては「(改正)人権尊重の社会づくり条例」・「性の多様性理解増進条例」・「ヘイトスピーチ解消条例」が成立しました。本町としましては、これらの法律や条例の内容を踏まえ、より一層の人権行政の推進のため「田尻町人権行政推進大綱」及び「田尻町人権行政推進プラン」の見直しを検討してまいります。

 

(安全・安心)

 地域の防犯組織である防犯連絡協議会においては、「日本一安全なまち たじり」を目標に日々取り組みを進めておられます。本町といたしましても、こうした地域防犯活動への協力を引き続き行うとともに、泉佐野警察署などと連携を深めながら、安全なまちの実現を推進してまいります。

 具体的な取り組みとして、SDカード式の防犯カメラを高画質の無線式に順次更新するなど、防犯対策の更なる向上を図ります。

 その他、青色防犯パトロールカーなどによる自主防犯活動の推進など、地域と行政が一体となって街頭犯罪等の抑止に向けた取り組みを推し進め、安全なまちづくりに努めてまいります。

 

(住宅・住環境)

 誰もが安心して暮らせる住環境づくりに向け、田尻町空家等対策審議会において令和元年度に諮問、答申を経た内容を踏まえ、空家等の解消に向けて取り組みます。実施内容としましては、空家等解消に向けた啓発、相談事業を予定しており、併せて、更なる支援制度を検討してまいります。

 

(環境保全)

 環境問題に関しては、平成29年度からの4年間を計画期間として策定した田尻町地球温暖化対策実行計画の最終年度にあたり、目標値が達成できるよう努めるとともに、次期計画の策定に当たっては、国が定める削減目標を考慮した新たな目標を設定し、温室効果ガスのさらなる排出抑制を進めてまいります。

 また、プラスチックごみによる深刻な海洋汚染に対応するため、昨年5月に「たじりプラスチックごみゼロ宣言」を行いました。宣言に基づきリデュース、リユース、リサイクルの3R運動の更なる推進を行うなど、引き続きプラスチックごみゼロに向けて取り組んでまいります。

 

(都市整備)

 本町の玄関口である吉見ノ里駅前周辺整備につきましては、町の核となる吉見ノ里駅前周辺の利便性・安全性の向上に向けた環境整備をめざし、平成29年度に策定しました「吉見ノ里駅前基本構想」に基づき、吉見ノ里駅前広場基本設計をはじめ、用地や測量関連等の業務を実施してまいります。

 「たじりっち広場」につきましては、令和2年3月28日にオープンいたします。多様な世代の住民の憩いの場、交流の場、健康づくりの場として、たくさんの方々に利用していただける広場となるよう漁港など周辺の施設と連携し、積極的な活用を図ってまいります。

 緑化の推進につきましては、都市景観に配慮した快適性の高い道路空間や、ゆとりとうるおいのある住空間の構築をめざして、りんくうポート南地区の植樹や根上り改修などの整備を行うとともに、新たに様々な記念日を祝し、記念樹となる苗木の配布事業を開始します。 

 

(生活環境)

 下水道事業につきましては、主要施設である吉見ポンプ場の長寿命化計画に基づく施設の改築・更新を引き続き進めるとともに、後継計画となるストックマネジメント計画や経営戦略の策定に取り組み、下水道施設の適正な維持管理、下水道事業の健全経営に努めてまいります。

 廃棄物処理につきましては、昨年6月から実施している「たじり安心サポート事業」について、大型粗大・不燃ごみ収集の対象者を概ね65歳以上の高齢者のみの世帯にも拡大し、ごみ出しが困難な高齢者に対する支援を強化してまいります。

 また、ごみ減量化と住民サービス向上のため、「集団回収奨励金制度の再構築」と「粗大不燃10ℓ指定袋及び粗大ごみ処理券の取扱い箇所の拡充」を行います。

 集団回収奨励金制度につきましては、インセンティブの拡充により集団回収実施団体を増やし、家庭から出される資源ごみの回収を促進してまいります。粗大不燃10ℓ指定袋及び粗大ごみ処理券につきましては、可燃ごみ指定袋と同様、町内取扱協力店においても販売することで住民の皆さまの利便性向上と適正な分別を促進してまいります。

 新たなごみ処理施設の整備に向けては、熊取町を含めた広域化を図り、引き続き関係機関と協議調整を行ってまいります。また、町内の清浄に努めるとともに、「不法投棄をしない・させない」を目標に、パトロール及び啓発を強化してまいります。

 また、野良猫対策の一環として、野良猫に不妊去勢手術を実施された方に対する助成事業を実施し、町内に生息する野良猫の繁殖防止と住民の皆さまの生活環境の向上を図ってまいります。

 

(産業振興)

 町内産業の育成や住む楽しさにつながるまちの活性化には「にぎわい」が必要不可欠です。このため昨年発足した田尻町観光協会と連携し、にぎわい交流ゾーンで「食のイベント」・「物産展」を開催することにより、たじりの農・水産物・町内の商業者を広くPRし、新規顧客の獲得と販路拡大など産業の振興につなげるとともに、町内のにぎわいづくりを推進してまいります。

 また、KIX泉州ツーリズムビューローと連携して、関西空港エリアを拠点とした広域サイクルルートの構築など更なる国内外観光客の誘客を図ってまいります。

 

  以上、令和2年度の町政運営に対する基本的な方針につきまして、ご説明させていただきました。本方針に基づき今定例会に提案させていただきました令和2年度当初予算案をはじめとする各議案につきまして、ご審議いただきますよう、よろしくお願いいたします。

 

令和2年3月5日  田尻町長 栗 山 美 政

 

「Adobe Reader(Acrobat Reader)」ダウンロード PDFファイルを閲覧するには「Adobe Reader(Acrobat Reader)」が必要です。お持ちでない方は、左記のボタンをクリックして、ソフトウェアをダウンロードし、インストールしてください。

お問い合わせ先
企画人権課 
〒598-8588
大阪府泉南郡田尻町嘉祥寺375番地1
電話:072-466-5019
ファックス:072-466-8725