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平成31年度施政方針

1.はじめに

 本日、3月町議会の開会を迎え、平成31年度当初予算案並びに諸議案のご審議をお願いするにあたり、町政運営に関する私の所信の一端と施策の方針を申し述べ、議員各位並びに住民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 

 本年は、平成最後の年です。5月には新元号が誕生し、新たな時代の幕開けとなります。

 また、本町は今年明治22年の田尻村誕生から130年を迎えます。                     

 この節目の年に、改めて田尻の歴史を紐解き、先人たちの功績と努力に感謝し、田尻への郷土愛を全住民で確かめ合うため、「人と歴史を紡ぐ・たじり130年」を基本コンセプトとして記念事業を実施いたします。                                            

 130年間の歴史を振り返るとともに、新しい時代の幕開けにふさわしい記念事業となるよう取り組んでまいります。

 

 さらに、本年は私の現任期の最終年度となります。残された期間を現任期の集大成と位置づけ、田尻町の良き伝統を守りながら、時代とともに変化する新しい潮流を取り入れるべく「不易(ふえき)流行(りゅうこう)」をキーワードに様々な施策を展開し、「たじり8000人の大家族」のビジョンのもと、「住んで良かった」「住んでみたい」と感じていただけるまちづくりに全力で取り組んでまいります。

2.重点取組施策

 私が就任以来掲げてまいりました「たじり8000人の大家族」のまちづくりについて、現任期の集大成としてさらに加速させるため、次に申し上げます施策を重点的に実行してまいります。

 

 現代社会において、子どもたちの健康を取り巻く状況は、偏った栄養摂取、食生活の乱れや肥満・痩身傾向など、問題が深刻化しており、本町におきましても家庭や学校など地域ぐるみで食育の推進を図っていく必要があります。

 そのような中、より安全でおいしい学校給食を小学校・中学校の児童・生徒に提供することで、多様な食彩を体感し、給食の楽しさをより深め、食育の充実を図るとともに保護者負担の軽減等に取り組んでまいりました。今後においても、保護者の経済的負担の軽減や安心して子育てできる環境づくりと家庭において食について話し合う機会をつくり、またその定着を図ることが必要となります。

 このため、31年度から将来の田尻町を担う子どもたちに対し、町・校園所・家庭・地域ぐるみでさらなる子育て支援と食育の推進を図るため、大阪府内で初となる学校給食費の無償化を実施してまいります。

 

 また、長寿社会をより健康で充実したものとするため、特に高齢者や運転免許返納者等の移動支援を通じ、地域社会とのつながりを大切にした生きがいづくりへの取り組みとして、コミュニティバスの運行を開始いたします。また、バスの運行に当たってはすべての住民の皆様の利便性向上を目指し、泉佐野市との連携により、無料で乗車いただけるよう準備を進めてまいりました。路線につきましては、広域連携の強みを生かし、町内の公共施設だけでなく、泉佐野市内の駅や病院等も巡回することとし、31年5月からの運行開始を目指してまいります。

 

 以上を踏まえて編成いたしました31年度の当初予算規模は、

 一般会計 53億8,900万円

 特別会計 25億2,871万円

 合   計 79億1,771万円 でございます。

 

 以下、主要な施策について、その概要を申し上げます。

3.主要施策

(健康づくり、生きがいづくり)

 我が国において、人生100年時代構想が論じられる中、こうした時代の到来を見据え、健康であることはもとより、経済的な豊かさ、生きがいのある生活、また、まち自体の活力や住みよさなどの視点から持続可能で幸福な長寿社会の実現を目指してまいります。

 

 まず、基盤となる健康づくりへの取り組みとして、本町の健康課題である循環器疾患対策とがん対策を推進するため、各種健(検)診の受診率向上に努めるほか、「健康たじり保健計画」の中間評価の実施や「たじりっち体操」の普及に努めてまいります。また、子どもから高齢者まで世代を通じた健康づくりの拠点であるふれ愛センターを活用した取り組みを進め、長寿社会を支える生涯にわたる健康づくりの実現を目指してまいります。

 

 次に、30年度に初開催しました「還暦のつどい」を31年度も開催いたします。還暦世代である60歳から64歳の方は、仕事や普段の生活を通して人間の幅の広がりと深化を続けておられますが、地域活動や文化活動については疎遠になりがちです。自己実現を可能にし、心の世界が広げられる壮年の生き方を支援し、地域で活躍できるきっかけづくりとして、講演会や地域で活動しているクラブ等を紹介する場を提供し、参加を促進できるような企画として取り組んでまいります。

 さらに、公民館事業としても三世代がともに参加できる体験型の講座を実施し、ともに遊び、交流を図りながら地域文化活動の活性化につなげてまいります。

 

(高齢社会・障害福祉)

 高齢社会を地域・社会で支え合う取り組みとしましては、地域包括ケアシステムを推進し住み慣れた地域でいつまでも元気に暮らせるよう、地域包括支援センターに新たに生活支援コーディネート業務を加え、日常生活の中での生活支援や介護予防の実施に向け、住民主体の居場所づくりや地域を支える人材の育成など、互助の力を発揮できる事業展開を図ってまいります。

 さらに、地域福祉推進の基本的な方向性を定める地域福祉計画の見直しを行ってまいります。計画の策定にあたっては、子ども・高齢者・障害者など全ての人々が地域、暮らし、生きがいを共に創り、高め合うことができる「地域共生社会」の実現を目指し、誰もが役割を持ち活躍できる地域づくりに取り組んでまいります。

 また、30年度から実施しております在宅医療・介護連携推進事業につきましては、泉佐野泉南医師会と協働し、切れ目のない医療と介護の関係者間の連携強化を図ってまいります。

 

(安全・安心)

 南海トラフ巨大地震など現代の住民が経験したことのない大規模な災害の発生が想定されることや高齢者を対象とした特殊詐欺事案の発生などに対し、行政による事前の対策はもとより住民一人ひとりが備え、地域が連携し、災害や犯罪に強く、安心して暮らせるまちを目指してまいります。

 昨年、本町にも大きな被害をもたらした台風第21号における経験を踏まえ、地域ぐるみの防災・防火体制の確立を目指し、自主防災組織を中心とした住民が、災害時に自身の命を守り、地域住民とともに災害に対応していけるよう、防災士資格取得研修をはじめとする各種研修や訓練を実施するなど防災リーダーの育成を支援いたします。

 自主防災活動につきましては、災害時の避難誘導や安否確認を効率的かつ効果的に行うための体制や資材の整備など、組織のさらなる充実や育成を進めてまいります。また、引き続き、田尻町緊急物資整備計画に基づく備蓄の整備や、防災行政無線機器の更新をはじめ、住民の生命を守る緊急情報が確実に伝わるよう防災関連通信システムのさらなる充実・強化を図り、防災体制の確立を図ってまいります。

 消防・救急体制の充実につきましては、泉州南消防組合との連携を強め、常備消防の一層の充実に努めてまいります。また、消防団は、一般火災の消火活動はもとより、平常時から自主防災組織との連携や各種訓練の充実を行い、大災害時に地域防災力の中核となるよう育成をしてまいります。

 

 地域の防犯組織である防犯連絡協議会においては、「日本一安全なまち たじり」を目標に日々取り組みを進めておられます。町といたしましても、こうした地域防犯活動への協力を引き続き行うとともに、泉佐野警察署などと連携を深めながら、安全なまちの実現を推進してまいります。具体的には、SDカード式の防犯カメラを高画質の無線式に切り替えることにより、防犯対策の更なる向上を図ります。その他、青色防犯パトロールカーなどによる自主防犯活動の推進など、地域と行政が一体となって街頭犯罪等の抑止に向けた取り組みを推し進め、安全なまちづくりに努めてまいります。

 また、空き家対策につきましては、30年度に策定いたしました「田尻町空家等対策計画」に基づき、「(仮称)田尻町空家等対策審議会」を設置し、具体的な措置の内容や支援制度の構築などに関する審議を行い、その意見を踏まえ空き家等の解消に向けて取り組んでまいります。

 

(次世代育成)

 本町では、27年3月に「みんなで育む 元気な田尻っ子 子どもの笑顔があふれ 心ふれあう安心子育てのまち」を基本理念とし、5年を1期とする「田尻町子ども・子育て支援事業計画」を策定し、教育・保育及び地域の子ども・子育て支援事業、その他様々な子育て支援策に取り組んでまいりました。第1期の計画期間の終期が31年度であることから、32年度を始期とする第2期の支援事業計画を策定し、引き続き地域における子育て支援を総合的に推進してまいります。

 

 また、国に先駆け、30年4月より、3歳児から5歳児の給食費を含めた幼児教育無償化を実施しておりますが、国の制度により31年10月から実施される、0歳児から2歳児の住民税非課税世帯を対象とした無償化の実施など、幼児教育無償化を一気に加速させ、子育て世帯の応援と幼児教育の負担軽減を図ってまいります。

 

(学校教育)

 31年度は、これまで取り組んできた国際理解教育を中心に、各教科や領域での連携を継続しつつ、中学校道徳科の実施に併せ、道徳教育の充実と発展により一層取り組んでまいります。また、小・中学校のICT環境に加え、新たに整備された保育所・幼稚園のICT環境と連携し、一貫教育に向けた意識の醸成に努めてまいります。

 さらに、学校及び児童生徒を取り巻く環境が複雑多様化する中、恒常的に多忙を極める教職員のアシストとしての教員補助員の配置を継続するなど、教員本来の授業づくりや子どもたちと向き合う時間の確保に努めてまいります。

 加えて、小学校における外国語教育体制や、中学校における生徒指導体制の整備・充実のために、新たに非常勤講師を任用し、児童生徒の教育環境の改善に併せて教職員の働き方改革の推進に向けて取り組みを推進してまいります。

 

 国際理解教育の推進につきましては、「夢をはぐくみ、未来を創る子の育成!」をスローガンに、子どもたちのコミュニケーション力の育成を図ることを目的として、小学校・中学校英語教育の充実に、継続して取り組んでまいります。

 特に、26年度から実施してきました英検受験は、田尻町立中学校を会場として実施していることから、保護者の皆様の関心も高く、子どもたちも意欲的に取り組み、大きな成果をあげているところです。さらに効果を発揮させるため、子どもたちがネイティブスピーカーとの日常的な交流を通して、多様な価値観や国際感覚を身に付けられるよう、外国人英語指導助手を2名配置し、保幼小中それぞれの発達段階に適した子どもたちのコミュニケーション力向上に努めてまいります。

 

(歴史・文化)

 冒頭でも申し上げたとおり、本年は田尻村誕生から130年の節目として、実行委員の方々を中心に1年を通じ様々な記念事業を展開してまいります。秋には、田尻の歴史を振り返り、全住民が一緒に盛り上がる催しを実施してまいります。

 

(都市整備)

 本町の玄関口である吉見ノ里駅前周辺整備につきましては、29年度に策定いたしました「吉見ノ里駅前基本構想」に基づき、事業化に向けた各種協議を行ってまいりました。31年度におきましては、駅前広場の測量及び駅舎の基本設計を行うとともに、鉄道事業者が主体となって行う吉見ノ里駅構内のバリアフリー化工事の支援を行ってまいります。関空のあるまちにふさわしい駅前整備に向け、引き続き鉄道事業者と協働して進めてまいります。

 

 住民の健康づくりや憩いの場となる広場とウォーキングコースの整備を目的とした(仮称)りんくうポート北広場等整備につきましては、住民参加のワークショップの意見を基に基本計画を策定し、設計業務を行ってまいりました。31年度においては、整備工事を行い、年度内の竣工を目指してまいります。当該事業により周辺の施設や漁港などと連携したまち一番のにぎわいの拠点となるよう検討を重ね、交流ゾーンの中心的施設として、住民自らが利活用できる親しみあふれる広場づくりに取り組んでまいります。

 

 緑化の推進につきましては、美しいまちなみをつくり、優れた景観を将来にわたって守っていくため、住民・事業者・行政などが共通の目標を持ち、それぞれの役割を果たすことが重要となります。みどり豊かなうるおいのあるまちづくりを目指し、田尻130年記念事業の一環として、記念樹の配付を実施するなど、緑化の推進を図ってまいります。

 また、りんくうタウン内において、計画的に街路樹の更新を行い、緑化を推進することで、景観の回復を図り、歩行者等にとって快適な道路の構築に努めてまいります。

 併せて、りんくうタウン内の街路灯が無い箇所について、宿泊施設の建設等に伴い、増加している歩行者の安全安心な通行を確保するために街路灯の設置を実施いたします。

 

(生活環境)

 水道事業につきましては、31年4月1日をもって大阪広域水道企業団と経営統合することとなりました。

 企業団が有する技術力・組織力をもって効率的に事業を運営することにより、今後も美味しい安全で安心な水を安定的に供給することで、さらなるサービスの向上が期待できます。また、窓口におきましても、住民の利便性を優先し、これまでと同様に住民サービスの維持と向上を図ってまいります。

 

 下水道事業につきましては、主要施設である吉見ポンプ場の長寿命化計画に基づく施設の改築・更新を引き続き進めるとともに、後継計画となるストックマネジメント計画の策定に取り組み、施設の適正な維持管理と健全経営に努めてまいります。

 また、田尻130年の記念としてカラーマンホールを製作するとともに、地域の魅力づくり・交流人口の増加につながるようマンホールカードを作成し、広報資源としてはもとより観光資源としても活用してまいります。

 

 廃棄物処理につきましては、住民サービスの向上と経費削減を図るとともに、し尿とごみの収集運搬業務の安定化を図るため、31年4月から町内全域の家庭系と事業系のごみ収集運搬業務を委託します。

 また、高齢化の進展や社会情勢の変化に伴い、ごみ出しを負担に感じる世帯が増しております。そのため、介護認定を受けた方や障害のある方を対象としたごみ出し支援制度「たじり安心サポート事業」を31年度から実施いたします。

 この事業は、ごみ出しが困難な方を対象に、職員が玄関先までお伺いし、家庭ごとに排出サポートやごみ収集を行うことで、ごみ出しの負担を軽減するとともに、声掛けなどの見守りサービスを行うことによって、在宅生活を支援いたします。

 資源の有効活用では、有料化による可燃ごみの分別を促進して資源ごみの回収量を増加させ、循環型社会の構築を図るとともに、ごみ処理施設の負担軽減に努めてまいります。

 新たなごみ処理施設の整備に向けては、熊取町を含めた広域化を図り、関係機関と協議調整を行ってまいります。

 また、「不法投棄をしない・させない」を目標に、パトロール及び啓発を強化してまいります。

 

(産業振興)

 観光振興と交流ゾーンの活性化につきましては、昨年12月、訪日外国人数が3000万人を突破したことはニュースにもなりました。とりわけ、本年6月のG20大阪サミットをはじめとし、9月にはラグビーワールドカップ2019、また2020年には東京オリンピック・パラリンピックなど国際的なイベントが次々と開催されることから、今後も関西国際空港を利用する訪日外国人旅行客がさらに増加することはいうまでもありません。これを絶好の機会ととらえ、田尻町をアジアや世界へ向け発信するツールのひとつとして関西国際空港内で運行しているラッピングバスによるPRを引き続き取り組みます。

 また、本町でも新たに2軒のホテルがオープンを予定しており、国内・外を問わず来訪者が増加することはまちがいありません。昨年4月に堺市以南の9市4町により発足させた「KIX泉州ツーリズムビューロー」と連携して本町への誘客を図ることにより、観光振興を積極的に推進してまいります。

 さらに、観光客の受入れ環境整備としましては、田尻漁港周辺への来訪者の利便性向上を図ることを目的とした公衆無線LANの整備が昨年完了したことから、日曜朝市と商工業者の新規顧客の獲得、販路拡大等を目的としたイベントを共催するなど、さらなる集客を目指してまいります。

 農業振興につきましても、地元伝統野菜である泉州黄たまねぎ吉見早生のブランド力の向上を目指し、ふるさと納税の返礼品としての運用など、より多くの方に認知していただけるような取り組みを進めてまいります。

 

 以上、平成31年度の町政運営に対する基本的な方針につきまして、ご説明させていただきました。本方針に基づき今定例会に提案させていただきました平成31年度当初予算案をはじめとする各議案につきまして、ご審議いただきますよう、よろしくお願いいたします。

 

 

平成31年3月5日  田尻町長 栗 山 美 政

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