田尻町では、昨年度に令和6年度までを対象期間とした教育大綱を策定し、教育理念を『豊かな心をもち、自ら学び、考え判断する実践力を育む教育』~人と人がつながりあえるまちづくり~と定めました。田尻町教育委員会としては、これに基づき次のとおり、重点的な取り組みを進めます。
(仮称)田尻町教育センターの整備により、教育委員会事務局を一つの施設に集約することにより、学校教育及び社会教育の推進並びに住民への利便性の向上を図っていきます。
学校教育では、「本町がめざす子ども像」の実現に向け、国際社会を主体的に生きる上で必要な資質や能力を培うとともに、道徳教育のさらなる充実、主体的・対話的な深い学びの実現により、豊かな心を持った児童・生徒を育成する更なる保幼小中一貫教育に取り組みます。
家庭教育、幼児教育では、一元化保育に基づいた一貫性のある保育・教育のために、保育内容や体制を工夫し、小・中学校と連携して学びの連続性を確保していきます。また、家庭での子育てが将来の人格形成に大きな役割を果たすことを認識し、子育て支援センターや関係機関と連携のもと保護者への積極的な子育て支援に取り組みます。
社会教育では、町民一人ひとりが生涯を通じて、主体的に学び、充実した人生をおくるとともに、学習の成果を活かして地域に還元できる学びあえる環境づくりに取り組みます。そして、生涯学習推進及び文化活動の拠点となる施設の整備に向け検討を進め、生涯学習活動及び幅広い文化活動の展開に努めます。
今後は、学校と保護者や地域とともに知恵を出し合い、協働しながら子供たちの豊かな成長を支え、地域とともにある学校づくりに努めます。地域全体で子どもたちを育てていく『田尻ならではの教育』を実践していきます。
これまで起こった自然災害の教訓を生かして、子どもたちが自らの命を守りぬくための、主体的な態度の育成や交通安全や不審者への対応などの実践的な態度を培うため、関係機関と連携しながら、組織的・計画的な防災教育及び安全教育の推進に努めます。
(1)子育て支援体制の充実
・子育てに関する情報提供・相談の充実・交流の促進・サービスの充実
・家庭支援及び家庭教育の推進
(2)子どもたちを健やかに育む環境づくり
・保幼・小・中学校園所と家庭・地域の連携による教育環境づくり
・子どもの安全の確保(見守り活動)
・教職員の専門性、指導力を高める研修や研究活動の推進
・早期からの切れ目ない支援体制の構築(カウンセラー等の配置)
(3)「生きる力」を育む教育の推進
・多様な人々との出会いや協働を通じ、繋がりや関係性を構築し「豊かな心」を育む
・集団づくりの中で、人と関わる力や社会性を育む教育の推進
・対話や議論を通じて、自分や集団の考えを広げ深めたり発展させたりできる力の育成
・英語教育・国際理解教育・実践力の推進
・ICTや教育センターを活用した効果的、効率的な教育保育の推進
・基礎基本の定着と学習習慣確立に向けた学習支援体制の推進
・特別支援学校や専門家と共に取り組む、特別支援教育の推進
・小学校35人学級編成や少人数指導、習熟度別指導等によるきめ細やかな指導の実施
・社会的自立や社会参画力の育成と探究的協働的な学習・体験活動・キャリア教育等の推進
・基本的生活習慣の確立、心身の健康の保持増進、食育の推進、スポーツライフの実現
・図画工作、美術、音楽を通して感性を育み、豊かな情操を培う
(4)人権教育の充実
・すべての子どもが安心して自分らしさを出すことができ、個々の良さが認め合える集団づくり
・学校の教育活動すべてにおける道徳教育の充実
・実践的な態度を養う人権教育の推進
・いじめ未然防止対策の充実
(5)教育環境の充実
・施設・整備の充実
(仮称)田尻町教育センターの整備 ・ 保育所・幼稚園の空調更新
小中学校体育館の空調整備 ・ 中学校の空調更新
・学校給食の安全・安心の確保、より良い運営方法の検討
・防災教育の充実、安全対策・危機管理体制の確立
(6)地域・社会に開かれた保幼・小・中学校園所づくり
・コミュニティスクールの推進
・家庭や地域の教育力の向上
・郷土を愛する心を育むふるさと教育の推進
・情報発信力の強化
小中学校が運営するホームページの開設
(7)生涯学習の推進
・総合文化施設の整備検討
・図書環境の充実
・各種団体との連携及び自主運営に向けた支援による活性化
・教育コミュニティの醸成(学校支援地域本部事業)
・青少年の健全育成と豊かな社会性の涵養
・公民館活動の活性化
・生涯スポーツの振興
(8)郷土の歴史文化の理解と文化財の保存・活用
・歴史資料の調査・研究と情報発信
・田尻歴史館の保存・美装化修理及び再オープンに向けた機運の醸成並びに活用の検討